冬休みの課題図書

みなさん、期末テストお疲れさまでした。

間に休日を挟まない5日間の長丁場は、大変だったのではないでしょうか。

さて、長期休暇のお供、冬休みの課題図書(確認テスト:1月12日水曜日)は以下の4冊です。

三浦しをん『風が強く吹いている』(新潮文庫)


「箱根駅伝」を目指す大学生たちの物語です。暖かい部屋でテレビを見ている多くの人々は、寒風の中を走る若者たちに何を見ているのでしょうか?
 登場人物の一人、走(カケル)は、もっと強くなるために自分に必要なものは「言葉」だと言います。さて、「走ること」と「言葉」とはどのような関係にあるのでしょうか?
 そんなことを考えながら箱根駅伝を見ると、新しい発見があるかもしれません。


西加奈子『漁港の肉子ちゃん』(幻冬舎文庫)

 語り手は、肉子ちゃんの娘喜久子。破天荒な母親との二人暮らしを、淡々と描き出します。喜久子の語る肉子ちゃんは、底抜けに明るくて、懐が広くて、何より温かい…。わたしって、あらゆる意味でちっちゃいなあ、なんて思うのでした。

ケストナー『飛ぶ教室』(光文社古典新訳文庫)


 クリスマスと言えば『飛ぶ教室』です。ドイツの寄宿学校(ギムナジウム)を舞台に、少年たちの青春の日々が描かれます。

 『飛ぶ教室』とは無関係ですが「ギムナジウム」と打ち込んで、子どものころにやたらに海外の児童文学・小説を読み漁っていたことを思いだしました。文字情報からだけでできあがる海外のイメージは、ずいぶんと偏ったものであったに違いありませんが、今でもそれが失われないのはどうしたことなのか。面白いものですね。

瀬谷ルミ子『職業は武装解除』(朝日文庫)


 瀬谷ルミ子さんは、中央大学総合政策学部のご出身で、専門は紛争・暴力的過激主義の予防、兵士の武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)・治安改革・平和構築など。
 さくら連絡網ですでにご案内した通り、12月14日(火)には、中杉文化講演会でオンライン講演をしてくださいます。
 14日の前に読んでおくことをオススメします。