夏休みもあとわずか。卒論執筆も頑張っていることと思います。
今回は、5組KSさんによるレビューです。
あさのあつこ『ハリネズミは月を見上げる』(新潮文庫)
この作品は、控え目な高校生、御蔵鈴美が強くて真っ直ぐな菊池比呂と出会い、様々な困難に立ち向かうことで成長していく物語です。日々、問題となることの多い、痴漢、パワーハラスメントなどにも触れながら話が進んでいきます。主人公が高校生で、身近に起こりうる出来事を取り上げているため、内容が理解しやすく、すらすらと読むことが出来ました。この作品を読み、人間関係はいくつになっても難しく、複雑であると感じました。
比呂のセリフに心を動かされる場面が多々ありました。周りに合わせたり、自分の意見を抑えたりすることも必要だけれど、しっかりと伝えたり、自分から戦ったりする強さが必要だと思いました。
重い話が中心となっていますが、暖かみの感じられるストーリーとなっています。ぜひ読んでみてください。 (5組KSさんより)